下町のもんじゃ焼き屋「万きゅう」。臥せた主人の鉄五郎が、今生への言葉を紡ぐ。口述筆記をする亡き息子の嫁・マチ子は豊満な女で、少し頭が弱い所もあるが、夫亡き後も万家へ残り、鉄五郎の世話もよくする可愛い女だった。店はたった一人の店員・八郎と共に切り盛りしてきたが、店は日毎に傾いていった。 いつしか情を通わせ、亡き夫への詫びを呟きつつ義父の股間に跨がるマチ子。鉄五郎は自分が亡き後はこの店を売り払い、若い男でも捕まえろと言うが、マチ子はそれを拒む。そんな二人の情事を覗いてオナニー中の童貞・八郎は、その話を聞き、自分が店を継ぐと約束していた事を抗議する。鉄五郎は、もんじゃは時代遅れだと言いかけて、はっとする。 昔、大阪と広島で粉物の修行をしていた頃、二人の女を孕ませたが、その時の子供だか孫が、それぞれにお好み焼き屋をやっていると聞いた。鉄五郎は、二人のうちどちらかを探し出し、お好み焼き屋として店を繋ごうと考える。川べりで二人の話を聞いた南は、自分はその片割れだと名乗り出る。鉄五郎の記憶は曖昧だが、南の祖母の名前は覚えていた。本当に鉄五郎の孫なのか見極めるため実践することになり、南はコテを構えた…